ガデイラのモデラトスまたはガデスのモデラトゥス(古希: Μοδερᾶτος 羅・英: Moderatus 1世紀)は、ローマ帝国期のガデイラ(ガデス、現スペインのカディス)出身の哲学者。新ピタゴラス派に属するが、中期プラトン主義者の側面もあった。著作は現存せず、学説が断片的に伝わる。
プルタルコス『食卓歓談集』など様々な文献で、ピタゴラス派(新ピタゴラス派)の人物として言及される。
ポルピュリオス『ピタゴラス伝』によれば、ピタゴラス派の数の研究をまとめた11巻本を作った。
シンプリキオスの『アリストテレス自然学注解』では、新プラトン主義者の「一者」に似た思想を、プラトン『パルメニデス』でなくピタゴラス派に従って説いた、という旨が報告される。この報告については、現代の哲学史家の間でも諸解釈ある。
脚注
参考文献
- チェントローネ, ブルーノ 著、斎藤憲 訳『ピュタゴラス派 その生と哲学』岩波書店、2000年。ISBN 9784000019231。
- ファーガソン, キティ 著、柴田裕之 訳『ピュタゴラスの音楽』白水社、2011年。ISBN 9784560081631。
- 左近司祥子『謎の哲学者 ピュタゴラス』講談社〈講談社選書メチエ〉、2003年。ISBN 9784062582803。



